第32回「三鷹散策の会」報告

◆◇◆仙田校長先生と行く「塙 保己一」の世界◆◇◆

【日時】 平成28年11月19日(土) 
【場所】 渋谷駅~恵比寿駅

塙 保己一は江戸中期の武蔵国出身の国文学者。7歳で失明しましたが、大変な苦労の末に、古代から江戸初期に至る膨大な書を40年かけて渉猟し、その成果を1,680巻にも及ぶ「群書類従」として編纂し後世に残しました。温故学会(塙 保己一資料館)には、「群書類従」の貴重な版木が保存されており、現在も日本史や日本文学研究の基本文献として広く利用されています。
今回の散策の旅では、仙田 直人校長先生、森田 常次副校長先生とご一緒に、都心に残る江戸の面影を辿りながら、保己一の人生や日本文学に対する情熱に思いを馳せました。

渋谷駅(ハチ公口改札)
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尾崎豊メモリアル・プレート
プレートの周りには、ファンからの熱いメッセージが書き綴られています。
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豊栄稲荷神社
連なった真っ赤な鳥居、庚申塔、三猿(見ざる言わざる聞かざる)の石碑…小さな稲荷神社ですが見応えたっぷりです。
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金王天満宮

江戸時代に奉納された算額。前期課程時、子どもたちもこれを作成していましたね。算額奉納は日本独特の文化だそうです。
境内にある「金王桜」は一本の木に一重と八重2種類の花をつける珍しい桜で、江戸の郊外三銘木のひとつに数えられています。
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腕白相撲の土俵が常設された公園を横手に小道を進んでいきます。
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氷川神社
紅葉が素晴らしかったです。
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温故学会(塙 保己一史料館)

塙 保己一に関する講話:齋藤 幸一理事長にお話し頂きました。大変わかりやすく、ヘレン・ケラーも保己一を尊敬し、彼の生き方を目標にしていたと聞いて驚きました。

刷り体験:齋藤理事長と奥様との楽しい掛け合いでご説明頂きました。何十年ぶりかに手にした“馬連”を使っての作業に、一同テンションがあがりました。

版木収蔵庫の見学:圧倒的な量!江戸時代に彫られた貴重な版木は、史料館の皆さまの不断の苦労によって受け継がれています。
全てが素晴らしい体験でした。最後は門までお見送り頂き、史料館の皆さまの温かいお気持ちを感じました。本当にありがとうございました。
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恵比寿ガーデンプレイス
“ビヤ・ステーション恵比寿”で乾杯!散策の後で飲むビールの味はまた格別でした!

土砂降りの雨で始まった今回の散策の旅ですが、雨は途中で上がり、その曇り空は渋谷に残る江戸の情景を、より一層奥ゆかしく感じさせてくれたように思います。
渋谷~恵比寿の約3kmに、素晴らしい発見がたくさんありました。